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『新たに得たもの』 アルビレックス新潟戦 槙野智章

1-0の勝利で試合が終わり、オーロラビジョンに両チームのボール保持率が示される。
新潟が浦和をわずかにだが上回っていたことが明示されると、スタジアムにはどよめきが湧いた。

第24節アルビレックス新潟戦は、昨年からミハイロ・ペトロヴィッチ監督が志向し、選手たちが貫こうとしてきたサッカーとは明らかに異なるものだった。

「マリノス戦では自分たちのビルドアップのところから失点してしまいました。今日は相手が前からプレッシャーに来た中で、パスで崩すというよりもロングボールを入れて、押し上げてセカンドボールを拾うというサッカーに自分たちで話し合って変えた」

試合後、槙野智章はそう振り返った。
ただし、その『変節』は、槙野によればあらかじめ想定内のことだったという。
そして、ミシャ監督もそれを許容していた。

『次の試合は自分たちのサッカーができなくても、泥臭くてもいいから戦って、何が何でも勝つんだ』

横浜で敗れた翌日から今日まで、毎日のように指揮官は選手たちにそう伝えていた。

さらに言えば、新潟が前からプレッシャーをかけに来ることは、スカウティングの段階で充分に予想できていたことだった。夏場の試合、しかも連戦最後のゲームでもあった。

そういったことを考慮しての、この日の『変節』だった。

槙野は語る。
「臨機応変に、相手に応じてプレーを変えるという意味で上手く対応できたかなと思ってます。今のチーム状況を考えれば、内容よりも結果だと思います。自分たちのサッカーを貫き通すことも大事だと思いますけど、時には自分たちのサッカーを捨てて、やるということもひとつの策だと思います」

個人的には、美学に殉じる生き様は嫌いではない。
しかし、彼らのように大きなものを背負う人間たちがすべきことかと問われれば、即答は難しい。

この新潟戦、ミシャ監督と選手たちは、自分たちの美学を捨てた。
それゆえに、試合終了後に選手たちがTシャツを通して伝えた『王座奪還』というメッセージには、より一層の説得力があった。
美学と引き替えに、この日、彼らは新たな武器を手に入れた。
そう言っていい一夜だったと思う。

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テーマ:Jリーグ - ジャンル:スポーツ

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プロフィール

小齋秀樹

Author:小齋秀樹
1970年12月18日、宮城県生まれ。仙台第一高校→早稲田大学卒業。
サッカー選手のインタビュー、ノンフィクション執筆をメインに活動するJリーグ登録フリーランスライター。

著書は『goalへ―浦和レッズと小野伸二』(文藝春秋)、『敗戦記』(文藝春秋)。

サッカー専門誌や『web Sportiva』、『Sports Graphic Number』への寄稿のほか、浦和レッズのホームゲームで発行・販売される『オフィシャルマッチデープログラム(MDP)』にて『WARRIORS IN RED』を連載中。

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