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9月14日 FC東京戦 『反省と期待』

FC東京戦、リプレーを見せられているかのような失点の形には、多少の失望を禁じ得なかった。それが正直なところだった。

失点に関して最初に思ったのは、1点目と3点目のFKは与えずに済まなかったのかということ。
どちらもハイボールに対して競る前に、相手選手を後ろからチョコンと押したことでファウルを取られてしまっている。笛が吹かれなければ、「マリーシア」の一種類に数えられるものなのかもしれないが、もったいなかった気がする。
もしかすると照明が目に入って目測を誤ったのかもしれない。
あるいは、フルコートを使っての練習をあまりやらない― フルコートでのメニューはゼロではないが、やったとしてもビルドアップからフィニッシュまでの組み立て確認が主な目的―弊害もあるのかもしれない。

このあたりのことは、別の機会に本人たちに確認してみたいと思う。
試合後に確認しきれなかったのは、DF陣がロッカールームから出てくるのが遅く、一方でチームバスの出発時間が迫っていたからだ。

失点について、セットプレーでの対応について、ずっと意見の擦り合わせをしていたそうだ。
彼らの話をまとめると、セットプレー時のラインコントロール方法については、共有されていなかったということだ。

「ある選手はラインを早めに下げて跳ね返す、ある選手はラインをギリギリまで止めて我慢する。そういうところの1人1人の考えの違いから、ああいうゴールが生まれたのかなと思いました」(森脇良太)

セットプレーで、ほぼ同じ形から3失点し勝ち点を得られなかったのは痛手だった。
だが、潜在的に抱えていた問題が浮き彫りになったとも言える。
山田暢久は試合後、守備陣で話し合ったことについて触れ、その話し合いによって「すぐ修正できることだと思う」とも語っていた。
同じ轍を踏まないことを期待したい。


上述のセットプレーへの対応についてだが、これは他の監督であれば真っ先に『約束事』として決めそうな事柄のようにも思う。
このあたりにもミハイロ・ペトロヴィッチという指揮官の、ある種の特殊性が伺える気がした。
ミシャ監督は、セットプレーはマンツーマンでというところまでは決めていたが、もう一歩先のところ―その際のライン設定はどこにするのか―までは徹底していなかったということだろう。
セットプレーでの守備について問われた監督はバスケットボールのルールを引き合いに出し、「背の高い選手をFKの前に入れて守って、それからまた替えることができれば」と試合後に語っていた。その表情を見れば、ジョークであることは明らかだった。とはいえ、そんな冗談が出ること自体、セットプレーでの失点については「仕方のないもの」として諦めている部分もあるのだろう、とも思わされた。
より正確には、マンツーマンの上から叩き込まれたような場合には、なのだろうが。というのも、試合前日のゲームメニュー中にCKを行なうことが偶にあり、集中を欠いてマークを外した選手がいた場合には、失点したか否かにかかわらず監督は烈火のごとく怒るからだ。
監督自身、そんなジョークを飛ばした後、「セットプレーに関しては高さに強い選手が揃っているるチームが有利だ。我々のチームは、GKも含めてボールをしっかりと扱える選手を生かしている」と付け加えてもいる。

(個人的には、この試合で3失点・勝ち点0という代償を払い、その末に、セットプレー時の守備のコンセンサスが構築されたのだから、確認の意味でもセットプレーの練習を採り入れてはと思うのだが、果たしてどうなるか……)。


ところで、監督は今季に入ってからも、「守備に割く時間があるなら、もっと攻撃面の練習でやらなければならないことがあるので、時間があったらそちらに回したい」という主旨の発言をしている。
その意味では、ナビスコカップ準決勝第1戦・川崎フロンターレとのゲームから見せている、これまでとは異なるビルドアップの仕方が興味深かった。

以前までは、3バック+阿部勇樹で最終ラインがビルドアップを行ない、中盤で鈴木啓太が中継して前線かサイドへというのが、主な型だった。
だが川崎戦からは、ダブルボランチがリベロの両脇に降りてきて、両ストッパーがサイドに開いた上で少し高い位置を取る形になっている。
大雑把に言ってしまえば、以前は4枚(中央2+サイド2枚)だったものを、5枚(中央3+サイド2枚)へと変えたのだ。
この変化について、FC東京戦後のミシャ監督は次のように語っている。

「攻撃の組み立てのところで川崎戦に続いて変化を見せた。相手は我々がシャドウあるいはトップに縦パスを打ち込んでくることを警戒していたはずです。我々はボランチの選手を落として3枚で回しながら、森脇と槙野を高い位置に持っていき、そのことでサイドから数的優位を作ってそこから侵入していく意図がありました。相手は渡邉・ルーカス・東・アーリアの4人が前に来て、ウチの4人にはめてくるような形だったと思いますが、なかなかボールの取りどころが限定できていないように思えました。2チームとも我々をはめ込むことはできていなかったように思います。新しい攻撃の形を、バリエーションのひとつとして持つことでもう一歩前進できると思います」

川崎戦以前までは、最終ライン中央から(必要ならば啓太を経由して)最前線中央へと、最短距離でボールを動かすたことをチームは大きな狙いとし、それが武器になっていた。
だが、そのやり方が警戒され、対策を講じられ、アウェイでの横浜F・マリノス戦のように封殺される試合も出て来てしまった。
その『迂回路』を開通させたということだ。


横浜FM、サンフレッチェ広島ともに勝ち点を取りこぼしたことは、レッズにとって幸運としか言いようがない。
その幸運を活かせるかどうかは、次節以降にかかっている。

次節、相手はヴァンフォーレ甲府。
前線には189㎝のFWパトリックがおり、彼は今節でもFKからヘディングでゴールを決めている。また、彼らは同じ3-4-2-1で来る可能性が高い。
その甲府に対し、どう守るのか。あるいは、いかに攻め倒すのか。期待したい。



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テーマ:Jリーグ - ジャンル:スポーツ

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プロフィール

小齋秀樹

Author:小齋秀樹
1970年12月18日、宮城県生まれ。仙台第一高校→早稲田大学卒業。
サッカー選手のインタビュー、ノンフィクション執筆をメインに活動するJリーグ登録フリーランスライター。

著書は『goalへ―浦和レッズと小野伸二』(文藝春秋)、『敗戦記』(文藝春秋)。

サッカー専門誌や『web Sportiva』、『Sports Graphic Number』への寄稿のほか、浦和レッズのホームゲームで発行・販売される『オフィシャルマッチデープログラム(MDP)』にて『WARRIORS IN RED』を連載中。

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