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岡本拓也 『レンタル』に賭けるもの

13日午後、岡本拓也のV・ファーレン長崎への期限付き移籍が発表された。

この2日ほどの日本サッカー界では、大宮アルディージャのベルデニック監督の解任や明日の日本代表対ウルグアイ戦の事前情報など、注目を集めるニュースが目白押しだった。

だが、筆者にとっては、今回の岡本の移籍の方がよほど重要なニュースだった。
誤解を怖れずに言えば、待ち焦がれていた一報でもあった。


MDP425号(4月14日湘南戦)の『WARRIORS IN RED』でも触れたのだが、3月下旬の時点で、岡本はこう語っていた。

「ここ(浦和)で試合に出るのが、やっぱり一番ですけど・・・・・・、それが難しかったら、考えるしかないんですよね・・・・・・」

その頃の彼は、ピッチの片方のエンドでゲーム練習がはじまると反対のエンドへと移動し、天野賢一コーチの指揮下で永田拓也・野崎雅也らと基礎的なボールコントロールやシュート練習を行なうのが常だった。

4月以降には、永田充の負傷や平川忠亮の一時的な離脱によって、ゲームに参加することも増えた。
しかし、チーム内での彼の立ち位置 ― 有り体に言えば「序列」― は、残念ながら大きな変化のないまま。
岡本の胸の中で、現状を打破する手段として『レンタル』という選択への思いが大きくなっていくのは必然だった。

だから筆者としては、その選択肢が現実のものとなったことが喜ばしかった。

ただし、ファン・サポーターの方々に誤解してもらいたくないのは、決して彼は『レッズが嫌になって出て行くわけではない』ということだ。
(こんなことを書かずとも、ほとんどのファン・サポーターの方は理解していると予想するが、念のため)。

今回、期限付き移籍の決断を岡本が下した理由はただひとつ――。
他のクラブで実戦経験を積み、より成長してレッズに戻って来るためだ。
そのためだけに、生まれ故郷をひととき、彼は離れるのだ。

また、そういった岡本の思いは抜きにしても、今回の期限付き移籍は『需要と供給』の関係があったからこそ、成立したものでもある。
今夏の移籍マーケットでは、複数のクラブが彼に興味を示していたようだ。実際、筆者もあるJ2クラブのGMから「岡本ってどうなの?」と聞かれたことがあった。
それぐらい、彼の潜在能力を評価している人はいるのだ。


明日14日の朝、岡本は長崎へと発つという。

「どんな環境でも、自分次第だと思うので・・・・・・。自分の意思をしっかり持って、日々練習することが大事で、それが大事だということは、どこへ行っても変わらないと思います」


この言葉は昨2012年7月、高橋峻希のレンタル移籍に際し、岡本が語ったものだ。
もっとも、そのときの彼のこの言葉は、《どこに行っても自分次第ならば、僕はレッズで頑張りたい》という文脈の中で発せられたものである。

1年と1ヶ月がたち、事情は変わった。
だが、彼の発した言葉の持つ意味、その重さは変わらないはずだ。

自分の意思をしっかり持ち、日々の練習に励み、そして、今の何倍も大きくなって帰ってきてくれることを願っている。

V・ファーレン長崎の一員としてのデビューは、最短で今月18日、日曜日。
アウェイでのアビスパ福岡戦で実現する可能性がある。




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テーマ:Jリーグ - ジャンル:スポーツ

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プロフィール

小齋秀樹

Author:小齋秀樹
1970年12月18日、宮城県生まれ。仙台第一高校→早稲田大学卒業。
サッカー選手のインタビュー、ノンフィクション執筆をメインに活動するJリーグ登録フリーランスライター。

著書は『goalへ―浦和レッズと小野伸二』(文藝春秋)、『敗戦記』(文藝春秋)。

サッカー専門誌や『web Sportiva』、『Sports Graphic Number』への寄稿のほか、浦和レッズのホームゲームで発行・販売される『オフィシャルマッチデープログラム(MDP)』にて『WARRIORS IN RED』を連載中。

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